40代からの新習慣 とにかく「疲れやすい…」そんな心身を軽くする

 40歳を過ぎたころから、「疲れがとれない」「やる気が出ない」「体重が落ちにくくなった」という声をよく聞く。やらなれければならないことも多いが、やりたいこともたくさんある。40代以降の日々を元気に楽しく暮らすためにどうすればよいのか、専門家に話を聞いた。(輝きライフ取材班)

佐々木理恵医師
 東広島記念病院リウマチ・膠原病センターのリウマチ専門医、医局長。リウマチ患者に女性が多いことから、更年期の訴えにもアドバイスを行っている。


加齢に伴い筋力が減少

 体力は20代にピークを迎え、30代になると徐々に落ち、40代になると下降カーブが急になる。40歳以降というと体力が低下してきている上に、子育てに加えて親の介護が始まったり、社会での果たす役割が重くなったりと、環境が変わってくる。「若いころのように無理がきかない、という声をよく聞きます」と東広島記念病院リウマチ・膠原病センターの佐々木理恵医師。

 男性・女性ともに、加齢に伴って減少するのが、呼吸や体温維持など生命活動に必要なエネルギー消費「基礎代謝」。体を動かす骨格筋量の減少が主な理由で、筋肉量が減ると、生活の中のちょっとした動きでも疲れやすくなる。40代以降は体脂肪が付きやすく、体重が増加すると筋肉への負担が増え、さらに疲労を感じやすくなってしまう。

 40代以降の女性の場合、この上、女性ホルモンの分泌が減少することで、自律神経系がパニックを起こし、疲れやすさ、太りやすさがさらに増すことになる。

女性ホルモン減少の影響

 女性ホルモンとは卵巣から分泌されるホルモンで、女性らしい体をつくるエストロゲンと、妊娠をつかさどるプロゲステロンの2種類がある。エストロゲンは40歳くらいから徐々に低下し、45歳〜55歳で激減。急激な低下は、自律神経に作用して急な発汗や不眠、肌や髪の乾燥、記憶力や集中力の低下、不安やイライラなどの悪影響を引き起こす。

 エストロゲンは脂質代謝にも関係してしているため、エストロゲンが低下すると今までと同様の食事でも太りやすくなったり、コレステロール値が高くなることもある。満腹中枢を刺激する働きも低下し、つい食べ過ぎてしまうことで太ってしまうことも。ストレスで暴飲暴食しがちな傾向も見られるという。「女性ホルモンを増やすことはできませんが、それを補う生活を送ることで、疲れにくく生き生きと動ける体にしていきましょう」


佐々木医師のアドバイス
40代以降の女性 生き生きと動く体にする4つの新習慣

食事は和食、大豆製品を積極的に

 体重管理が必要な糖尿病患者さんにもお伝えするのが、粗食を心がけること。栄養バランスを考えて、和食中心の食事をおすすめします。

 その上で、エストロゲンと似た働きをするといわれる大豆イソフラボンを積極的に摂取しましょう。大豆や豆腐、納豆、味噌などで摂取できます。大豆イソフラボンが、腸内細菌の力で「エクオール」という成分に変換されるとより効果を発揮します。エクオールを作れる腸内細菌は誰にもあるものではなく、日本人は2人に1人。大豆製品をとっても調子が良くならない場合は、サプリメントも検討しましょう。


夕食後に歩く

 忙しい40代ですが、子育てが少し落ち着いてくるなどして活動量が減ってきます。代謝を上げるためにも積極的に運動することが必要です。おすすめはウオーキング。靴さえあれば、好きな時間に動き出せます。主婦の方は難しいとは思いますが、カロリー摂取が一日で最も多くなりがちな夕食後が効果的です。

 今、ウオーキングでも「インターバル速歩」が話題。早 歩きとゆっくり歩きを交互に行うもので、血糖コントールがよくなったという結果も出ています。インターネットなどで検索してみてください。


深呼吸をする ゆっくりした運動を

 40代以降で必要なのは、激しい運動で筋力をつけることよりも、体を支える体幹を鍛えることです。これが疲れにくい体につながります。足や腰への負担が減り、腰痛や膝痛の予防にもなります。

 また、更年期症状の特徴として、首から上は暑いのに足先は冷える要因には、血行の悪さがあります。ヨガのような深呼吸のある運動を取り入れると血行が改善されます。


ドキドキワクワクする

 疲れは、体力の低下とともに、心の疲れも考えられます。

 はつらつと行動するためのモチベーションを保つことも大事です。そうして行動したことで得るドキドキワクワクによってドーパミンが分泌され、エストロゲンの分泌にも良い影響を与えます。初めての体験、読書や映画、趣味でも構いません。また日中の活動は、夜にぐっ すり眠るためのメラトニンの分泌にも関わるので、日中はしっかりワクワクを感じて適度に日光にもあたる必要があります。


「明けない夜はない」と考える

 更年期は男性にもあると言われますが、やはり大半は女性です。避けては通れないものですが、いずれ終わります。長いトンネルになる方もいらっしゃるかもしれませんが、これを乗り越えた50代後半60代の方はとてもお元気です。女性ホルモンが低下したことに体が慣れてくるという面もあります。


もっと知りたい! インターバル速歩って?


プレスネット2019年9月19日号掲載




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